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Home >  在宅医療の教科書 >  私たちが目指す看護師の姿

私たちが目指す看護師の姿


私たち医療法人社団貞栄会が大切にしているのは、単に病気を治すことだけではありません。患者様が住み慣れた「ホーム(自宅)」で、その人らしく、安心して人生の物語を紡いでいけるよう支えること。それが私たちの使命です。
当院の看護師は、医師の指示を待つだけの存在ではありません。私たちの理念である「クレド(行動指針)」を胸に、患者様の人生に深く関わる「生活の伴奏者」としての役割を担っています。
今回は、私たちが大切にしている看護師の姿勢についてお話しします。

「医療は3割、生活が7割」の視点

病院では「治療」が最優先されますが、在宅医療の現場では「生活」が中心です。

私たちの看護師は、血圧や脈拍といったデータだけでなく、患者様の「生活の匂い」を感じ取ることを大切にしています。
「お食事が進まないのはなぜだろう?」「部屋の模様替えで気分転換になるかな?」_そんな「在宅推論」を働かせ、医療の知識を生活の知恵に変換してサポートします。病気を診るだけでなく、その人の歴史や価値観を尊重し、人生そのものに寄り添う姿勢を大切にしています。

「お伺いしましょうか?」で不安を先回りする

「こんな夜中に電話していいのだろうか……」ご自宅で療養されている患者様やご家族は、常に遠慮と不安の中にいらっしゃいます。

だからこそ、私たちの看護師は、電話を受けた際に「お伺いしましょうか?」とこちらから提案することを徹底しています。「来てくれる」という安心感が、ご家族の心の負担を軽くします。私たちは医療の専門家としてだけでなく、「困ったときに一番に顔が浮かぶ親戚」のような、心理的な壁のない存在でありたいと願っています。

「動く総合病院」の司令塔として

当院は「動く総合病院」を目指し、高い医療レベルを維持しています。
そのため、看護師には高いプロ意識と自立した判断力が求められます。医師に「どうしましょう」と指示を仰ぐだけではありません。「SpO2(酸素飽和度)が下がっているので、誤嚥性肺炎の疑いがあります。抗生剤の投与が必要ではないでしょうか」といった具体的かつ医学的な提案ができるスキルを持っています。
急性期病院と同等の治療を自宅で実現する「在宅入院」を支えるため、日々学び続ける姿勢を忘れません。

チーム医療の「要(かなめ)」となる

在宅医療は、医師、ケアマネジャー、ヘルパー、訪問看護師など、多くの職種が関わるチームプレーです。
その中で、私たちの看護師は「チームの潤滑油」としての役割を果たします。移動中の車内では医師とフラットに意見を交わし、地域のケアマネジャーさんとは密に連携をとる。
「仲間想い」の精神で職種の壁を越え、患者様のためにチームが最大限の力を発揮できるよう調整します。

ゴールは「笑いのある看取り」

私たちが目指すのは、悲しみの別れではありません。
ご家族や関わったスタッフ全員が「やれることはすべてやった」「いい人生だったね」と納得し、温かい空気が流れる「笑いのある看取り」です。
その瞬間のために、看護師は日々のケアや会話を通じてご家族の心の準備に寄り添い、最期までその人らしさを守り抜く「黒子」として支え続けます。

最後に

当院の看護師に求められるのは、完璧な医療技術だけではありません。「笑顔と挨拶」で心を開き、「ありがとう」の感謝を伝え、「共に悩み、共に考える」ことができる人間性です。
「この看護師さんがいてくれてよかった」。そう思っていただけるよう、私たちは今日も皆様の「生活の場」へ笑顔で駆けつけます。